ハンドボールのポジション | 適正と役割とは?
GK (ゴールキーパー)
ゴール前の守護神。体のどこを利用してもよいので、ボールをゴールに入れさせない役割を持ちます。唯一7mラインの内側でプレイをすることができるプレイヤーです。
求められる能力
ハンドボールでは、ゴールキーパーが弾いたボールがエンドラインを割ったとしても自チームのボールとしてスタートするため、ボールをキャッチするより弾くことができる瞬発力と反射神経が求められます。
相手から攻撃を受けるときには最後方から見ることができるポジションなので、守備で戻ってくる味方に対して適切な指示を出すことができる能力が必要です。
チーム内で最も運動能力の高い人が任されることが多く、シュートコースを狭めるためにも大きな体格が優位とされています。
CB (センター)
真ん中でプレイをします。攻撃の起点となり、ボール回しの判断力とセンスが求められます。
ゲームを支配するポジション
センターは攻撃の起点となり、ゲームを支配するポジションです。
チャンスとあれば速いボール回しで相手のディフェンスを翻弄しなければいけませんし、ゲーム展開がよくないと判断すれば、ボールを長く持ってゲームを落ち着けなければいけません。
常に冷静にゲームメークをする能力が求められます。
守備的な意識も必要
センターは、攻撃をする時にフィールドプレイヤーの中で一番後ろにいることが多いです。
相手にボールをとられたときにはすぐに守備要因として真っ先にバックする献身性が必要です。
LB (左45)
点取りポジションが左45です。センターの横につき、ボールをサイドに回すだけでなく、自ら切り込んでシュートを放ちます。
高い得点能力が求められる
LBは点取りポジションで、シュートコースの都合上、右利きの方が優位と言われています。
また、相手のディフェンスの上から打つことができるように体格が大きく、もっともシュート力がある人が任せられます。
エースポジション
強いチームでは逆のRBと共にチームのエースがこのポジションに入ります。
LBの選手の点取り能力が高いとディフェンスがLBの選手に寄ってしまうため、LWの選手が点を取りやすくなるメリットもあります。
RB (右45)
LBと同じように点取りポジションがRB (右45)です。こちらはシュートコースの都合上、左利きが優位です。
右利きはポジション取りが大切
RBは左利き優位のポジションですが、右利きが入ることもあります。その場合には、シュートコースがどうしても狭くなってしまうため、ポジション取りが大切になります。
利き手によって役割が変わります。
エース殺しのポジション
RBの選手は、試合中、相手のLBをマークすることになります。相手のエースが強力な場合にはRBにディフェンス能力の高い選手を入れて、相手の攻撃を封じる作戦を取ることもあります。
このため、RBは特定の選手を固定せず、RWやCBの選手とポジションチェンジをしながら使っていくことも多いです。
RW (右サイド)
速攻のときにサイドを一気に駆け上がる能力が求められるのがRW (右サイド)です。シュートコース上は左利きが優位になります。
体格よりもダッシュ力が求められるポジションです。
一気にゲーム展開を変える
RW、LWはゲーム展開を一気に変えることができます。自分の守備側でないサイドでシュートが打たれたらすぐに走り始めるのが基本で、そこにキーパーやセンターからのロングボールが飛んでいきます。
サイドで点が取れると、速攻を恐れて相手の攻撃リズムが悪くなります。
右利きは跳躍力が必要
RWに右利きの選手を入れる場合には、シュートコースを空けるためシュートを打つ瞬間ジャンプをやや内側に飛ぶ技術が必要になります。
跳躍力のある選手の方が点は取りやすくなります。
LW (左サイド)
エース側のサイドでRWと同じく瞬発力が求められるポジションです。シュートコースの都合上、右利きが優位です。
エース以上に点が取れることも
LWは速攻のときに点を取れるポジションであると同時に、強力なLB (左45)がいるときには、そこにマークが集中するため、LB以上に点を取ることができるケースもあります。
戦術次第では、LBを囮にして、LWへボールを集めるという方法を取ることもあります。
LBの動き次第では後方から走ることも
LWの動きはLBの選手に大きく依存します。能力の高いLBがいる場合には、攻撃時にLBに任せてしまい、LWはその後方からサポートするような動きをすることもあります。
逆に真っ先に相手のサイドラインに寄ることで相手のディフェンスが開いてしまい、LBの選手がシュートしやすくする役割もあります。
PV (P) (ピボットまたはポスト)
相手のディフェンス内に入り込んでポジションを作る役割です。攻撃時にゴールに背を向けていることが多く、裏の攻撃司令塔になります。
作戦指示を出す
ピボットプレイヤーは攻撃時に逆を向いていることが多いので、作戦の指示を出すことが多くあります。
また、ポストプレイやシザーズプレイなどフォーメーション攻撃をするときにピボットは欠かすことができません。
コンビでスクリーン
ピボットがよくやるプレイの1つにスクリーンがあります。相手のディフェンスの前に立ちはだかり、攻撃するプレイヤーのスペースを空けます。
サイドやセンターと絡むことによってコンビスクリーンが可能になるなど、多様な攻撃パターンを作り出すことができます。