ハンドボールのシュート | 種類とコツ、正しいフォーム練習まで

ハンドボールのシュートイメージ

ハンドボール
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個々の技術が局面を打開する

一対一で負けない能力

ハンドボールはチームスポーツですが、チームが勝つためにはチーム力と同じくらい個々の能力が大切になります。

特にオフェンス側が優位と言われている個々の対決場面においては、どれだけその場面において相手に勝ることができるかによって勝ち負けが変わってきます。

チームの勝利のために個人技能のレベルアップは必須です。

基本の三技能 シュート・パス・ドリブル

では、ハンドボールの個人技能で大切なのはどんなことでしょうか。

それは基本技能と呼ばれる「シュート・パス・ドリブル」の3つです。この3つの能力で人よりも長けている力があれば大きな武器となります。

そこで個々の技術を高めたいのであれば、まずこの3つの練習に重点を置いて取り組みましょう。

正しいフォームを身に付け、応用へ

ジャンプしてボールを投げるフォーム作り

正しいシュートフォームイメージ

ハンドボールの個人技能で身に付けなければいけないものの1つ目が、シュートです。

特にフォームをきちんと固めることは、正確なシュートを打つことにおいて重要です。

まずはステップシュート

練習のスタートはパス練習から始まります。そして、徐々にステップして投げることができるようにしていきます。

ステップすれば助走がつくので強いボールを投げることができるようになりますが、反面、反動がつきすぎるのでコントロールが難しくなります。

そして、ハンドボールでは歩数の制限があるので、オーバーステップにならないように気を付けながら練習します。

ポジションはセンターや45の位置が最適で、慣れてきたらサイドのポジションも行います。

続いてジャンプして投げる練習

ステップシュートができるようになったら、ジャンプしてボールを投げる練習をします。

最初のうちはドリブルをせず、ボールを持った状態から片足で踏み切り、一番上に来たところでボールを投げる練習です。

ジャンプする場所を分かりやすくするために、踏み切り板を置くと初めての人でもジャンプしやすくなります。

初めはこの練習を繰り返し、正しいフォーム作りをします。

4つの動作を連動させる

ハンドボールのシュートは、次の4つの動作からできています。

  1. ドリブルをやめてボールをつかむ
  2. 助走する
  3. ジャンプする
  4. シュートする

この4動作をスムーズに連動させることで、ジャンプシュートが可能になります。

初めのうちはひとつひとつの動作をバラバラに行い、慣れてきたら順番に組み合わせていくと速く上達できます。

意外と1と2の動作が難しく、シュート前の準備ができていないとシュートを打つときにボールのコントロールができません。

ディフェンスを付けてシュートを打つ

ディフェンスが付いているイメージ

だれもいない状態でシュートを打つことができるようになったら、ディフェンスを付けてシュートを打つ練習に移行します。

ディフェンスが付くと基本の4動作が上手くできなくなってしまうので、それだけシュートが打ちにくくなります。

特に難しくなるのが「助走からジャンプ」の部分です。

だれもいない状態でシュートを打つときには、ゴールの方向に向かって助走し、ジャンプしてシュートをすることができます。

勢いとボールの方向が同じなので、ボールのコントロールがしやすくボディバランスも崩れにくいです。

しかし、ディフェンスがつくとディフェンスを避けるように動くため、助走とジャンプの方向がゴールの方向に一致しません。

こうなると身体の捻りや投げ方を工夫してゴールを狙うようになるので、ボールの威力が弱くなり、コントロールも難しくなります。

どのようにディフェンスが動いてきてもシュートを打つことができるように練習するのがポイントです。

スモールステップの練習として障害物と利き手側封鎖

シュート練習の工夫点として「障害物」を使うやり方があります。

ディフェンスが動くとどうしてもシュートが打ちにくい場合には、ディフェンスに手を広げて立ってもらうだけにしたり、野球で使う防球ネットを障害物として置いたりして、それを避けるようにシュート練習する方法があります。

ディフェンスがいるとシュートが打ちにくいと感じるレベルにある人や、相手の上から打ちぬくロングシュートをマスターしたい人は、この練習を取り入れるのもひとつの方法です。

また、利き手側をあえて封鎖して練習するやり方もあります。

ハンドボールでシュートを打つときには、どうしても利き手側のほうがボールをコントロールしやすく、シュートも打ちやすいので、利き手側から相手を抜こうとします。

こればかり繰り返していると利き手側からしかシュートを打てなくなり、ディフェンスに読まれやすくなります。

そのため、あえて利き手側を封鎖して、逆側からシュートを打つ練習もすると自分の攻撃パターンを増やすことができます。

特殊なシュート「逆足シュート」「しゃくり」の打ち方と練習

さまざまなシュートを打つことができれば、選手として武器になるので、個人練習の際は使える技を増やしたいところです。

そこでシュートの技でマスターしたいのが「逆足シュート」「しゃくり」です。

逆足シュートはその名の通り、反対の足で踏み切ってシュートを打つ方法で、通常右利きの人は左足で踏切をしますが、右足でジャンプしてシュートします。

練習方法は通常のジャンプシュートと同じで、ディフェンスなしの状態で練習します。ただ、踏切の感覚が分からないので踏み切り板のようなものを利用してジャンプすると感覚が分かりやすいです。

さらに逆足ジャンプはシュートを打つ前の空中の姿勢を作るのが難しいです。どうしても右足で踏み切ると右に傾きやすくなるので、空中での姿勢を意識するためにボールなしの状態でジャンプ練習をするのもよいです。

逆足ジャンプシュートができるようになったら、しゃくりに入ります。しゃくりはサイドプレイヤーが使えると便利な方法で、サイドプレイヤーの見せ場になります。

しゃくりは通常のシュートと異なり、下を向きながらボールは上に投げるという高度な技です。さらにジャンプする方向と違う方向にボールを放すことになるので、コントロールも難しくなります。

しゃくりの練習方法は、まず、手首を鍛えます。強いスナップスローができないとボールをコントロールすることができません。

次にオーバーハンドではなく、サイドハンド気味に肘を下げた状態でシュートを打つ練習をします。オーバーハンドに比べると威力が落ち、コントロールも難しくなります。

肘を下げると下に向かって打つのは楽ですが、上に打つのは難しくなります。これがしゃくりシュートの利点です。

しゃくりシュートはシュートを打つ瞬間まで手首が下を向いており、下に打つと見せかけて、ジャンプしてから手首を返して上を狙います。

初心者がいきなりできるシュートではなく、手首や肘に大きな負担をかけます。手首のトレーニング、シュートモーション、投げる瞬間の手首の返しと段階を追って練習していくことでマスターできます。

キーパーとの駆け引き

キーパーの動きをぎりぎりまでみる練習

シュート技能を向上させるときに、フォームやスピードにこだわる人が多くいますが、ひとつ見落としがちなものにキーパーとの駆け引きがあります。

ハンドボールの場合、ノーマークでのキーパー防御率は1割から2割といわれていますが、これが勝敗を分けることになります。

そこで練習から意識しなければいけないポイントが、ボールを放すまでキーパーの動きを見ることです。

シュートが上手くない選手の傾向として、シュートを打つ瞬間にどのコースにボールを投げるのか読まれてしまう人がいます。

例えば、目線やジャンプする瞬間の踏み切り足の方向で、ゴールキーパーはこの動きを見ながらコースの予想をするので、読まれやすい人ほどボールを止められやすくなります。

では、シュート練習で気を付けるポイントは何でしょうか。ひとつは、ボールが指先から離れるぎりぎりまでキーパーの動きを見ることです。

ジャンプシュートを打ち始めたころは、ボールをジャンプの最高点で放すようにトレーニングします。

これができるようになってきたらできるだけ着地するぎりぎりまで我慢してボールを放したり、ジャンプした瞬間に打ち始めたり(クイックシュート)の練習を入れていきます。

シュートの上手な人は、決して強いボールを打つだけではありません。それよりもキーパーの動きを見定めて、ぎりぎりまでボールを持ち、ボールを放す瞬間に手首の向きを変えてキーパーの動きの逆を突きます。

シュート力を上げるためには手首を鍛える

通常のジャンプシュートにしてもしゃくりにしても、ハンドボールのシュートを打つには腕の筋力の他に手首の筋力が必要です。

片手で大きなハンドボールを持つことができる筋力のほかに、どんな体勢でもボールを保持することができる力がないと、シュートを打つ瞬間に手首を返して別の方向を狙うということはできません。

露骨にひねっているのが分かると相手にコースがばれてしまうので、滑らかに動かすことができる柔らかい動きを身に付けることができれば理想です。

手首を鍛えるトレーニングは、自宅でも簡単に行うことができます。一番簡単なのが浴槽の中で手首を動かすトレーニングで、水の負荷があることで筋力トレーニングになります。

真っすぐに手首を振る、右に振る、左に振るを行い、柔軟な手首の動きと腕の捻りを身に付けます。

浴槽の次にペットボトルを振る、バットを振るなど徐々に重いものにしていくことで、手首の筋力アップを図ります。

手首の筋力が上がればスナップスローができるようになるので、速いモーションでパスを出すことも可能になります。

自宅や雨天時にも簡単にできるトレーニングなので、取り入れていくとハンドボールの技量向上につなげることができます。

連動した動きでできるようにする

ハンドボールでは、シュート・パス・ドリブルの3つが大切であると書きました。

シュート練習を基礎からしっかりとやり、技術を身に付けることも大切ですが、最後に3つの要素を連動させて動くことができるようにすることも大切です。

基本的な流れは、「パスを受ける、ドリブルとフェイントで切り込む、シュートを打つ」になります。

パスとドリブルを上手くできなければ、シュートがいくら上手くても生かすことができません。

3つの動作を流れるように行うことができるよう、最終的には練習することが大切です。

シュート練習の参考動画

ジャンプシュート練習編

シュートポイント

一対一でのシュート練習

ハンドボールしゃくりシュート

ハンドボールのシュートに関するルール

ハンドボールでシュートを決めるためには技術や経験が必要ですが、基本的なルールを覚えておくことも大事です。

下記に基本的なルールから反則行為までまとめていますので、こちらもチェックしてみてください。

ハンドボール
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ハンドボールユニフォーム

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