ハンドボールのオフェンス(攻撃)時に気を付けたいルール

ハンドボールのオフェンスイメージ

ハンドボールは、7人の選手で攻撃と守備を担当します。

当然ゲーム中にはルールがあり、このルールを守らずゴールを決めたとしても無効になってしまいます。

では、オフェンス(攻撃)の際に気を付けなければいけないルールはどんなものがあるのか見ていきましょう。

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攻撃選手の個人ルール

歩けるのは3歩まで

ハンドボールでボールを保持したまま歩くことができるのは、3歩までです。

ただし、パスを受けたときにジャンプしてキャッチし、両足を同時につけば、それは0歩としてカウントされます。

決められた歩数以上歩いてしまうと「オーバーステップ」という反則を取られます。

ボールを扱えるのは膝より上

ハンドボールでは、足でボールを扱うことができません。

例外的にゴールキーパーのみは「ゴールエリア内」において足を使ってボールを止めることが許されています。

それ以外の選手は、故意でも偶然でもボールが膝よりも下に当たってしまった場合には「キック」という反則を取られます。

3秒ルール

ハンドボールのドリブルイメージ2

ボールを持っている選手が、パスやドリブルをしないでそのままいてよい時間は「3秒間」です。

これ以上、長い時間ボールを持っていると「3秒ルールの違反」で反則を取られます。

ディフェンスなどに囲まれていても、足やボールが止まっていると反則になります。

ジャッグル

ジャッグルは聞きなれない言葉ですが、同一プレイヤーがボールを投げ、そのボールを取るとこの反則になります。

意図的にパスのボールを弾いて、それを取ってもジャッグルです。

ただし、パスのボールを受け損ねて落としてしまった(この場合はファンブル)と判断されたものは、再度持っても問題ありません。

ダブルドリブル

一度ドリブルをしたボールを持って、またドリブルをしたときに適用されるのがダブルドリブルです。

気を付けたいのが、バスケットボールでは認められている「手のひらを上に向けてボールを返すような動き」もハンドボールではダブルドリブルの対象となります。

点を取る際の基本ルール

6mラインより外からシュート

6mラインイメージ

ハンドボールの基本中の基本の話で、サッカーのようにどこからシュートしてもよいのではなく、ゴールから半円状に6m離れた位置にひかれているゴールラインよりも外側からシュートをしなければ得点になりません。

ゴールエリアラインの外側からであれば、どこからシュートしてもゴールに入れば1点が入ります。

ゴールエリアラインの上空はシュートしてもよい

ハンドボールの一番の醍醐味になります。

ゴールエリアに入ってシュートをすることはできませんが、ゴールエリアの上空であれば、どれだけゴールに近づいてシュートを打っても得点として認められます。

そのため、ほとんどの選手がジャンプシュートをします。ゴールエリアラインより手前から助走をつけてジャンプすれば、ゴールに近づくことができます。

注意点は、「足または身体の一部でも地面につく前にボールを放すこと」「ジャンプする前にラインを踏む、またはゴールエリアに入っていないこと」です。

このふたつのどちらかを行ってしまうとラインクロスという反則になり、ゴールを決めたとしても得点は認められず、相手ボールでスタートすることになります。

決定的な得点機会の阻止は7mスロー

ゴールエリアライン付近、またはその周りにおいて決定的な得点機会を相手の反則によって阻止された場合には、7mスローが与えられます。

7mスローのときには、キーパーと一対一の状態でスタートします。シュートを打つことができる選手は、反則をされた選手になります。

7mスローのときには、指定された7mラインを踏まないように投げなければいけません。

オフェンスにおいて犯しやすい反則

相手を押し倒してしまうチャージング

ハンドボールでチャージされながらドリブルするイメージ

ハンドボールでは、エリアの優先権があり、先に入っていた人がエリアの優先権を持ちます。

ドリブルでシュートをしようとして、目の前にディフェンスがいるとその正面のエリアはディフェンスが優先権を持っています。

この優先権に対して正面から突っ込むと、チャージングの反則になります。わずかにでもディフェンスからずれて、ディフェンスが動いて接触した場合には、ディフェンス側のファウルになります。

チャージングの反則は、審判によっても取り方が異なります。基本的には、ディフェンスが動いていないところにオフェンスが突っ込むと反則になります。

ディフェンスに対するブロッキング

オフェンスファウルで覚えておかなければいけないのが、ブロッキングです。この反則をする可能性が高いのがポスト選手ですが、チームの戦術としてポストプレイやシザーズを使おうと思っているチームの指導者は、ブロッキングに対する指導をしっかりとしておかないといけません。

ブロッキングとは、ボールを保持していない選手が、味方の選手が動きやすくするために、ディフェンスの選手を腕や足を使って動かす行為で、身体を使ってブロックするのは違反ではありませんが、腕や足を使ってブロックをするとブロッキングの反則を取られます。

手や足を使ってディフェンスの選手を動かすのも反則ですが、止まっていても動こうとしているディフェンスの選手を手や足で押さえてしまうとブロッキングの反則になります。

戦術上のスクリーンや囮を使ったフォーメーションでは、必ず相手ディフェンスをブロックする役割の人が出てきますが、このブロック役の選手が手や足を使わないように日頃から練習しなければいけません。

チーム戦術上の反則

パッシブプレイ(遅延行為)

ハンドボールのパスイメージ2

パッシブプレイとは、遅延行為と思えるような姿勢を見せたときに取られる反則です。

ハンドボールには、バスケットボールのような30秒以内にシュートしなければいけないといったルールはありません。そのため、時間稼ぎ行為が可能になってしまいます。

そこであまりにもボール回しばかりしてシュートする姿勢を見せないと「パッシブプレイ」という反則を取られて、相手ボールになります。

何回パス回しをしたら反則が取られるかといった明確な基準はありませんが、概ね6~8回程度のパス回しでレフェリーから予告サインが出ます。そのあともシュートに行かないと反則となります。

攻めたい思いはあるものの、シュートを打てないような状態もパッシブプレイとなります。

フォーメーションプレイ上のゴールエリア侵入

ゴールキーパーの前にあるゴールエリアは、ボールを持っていないプレイヤーも入ることができません。

例えば、攻撃側のプレイヤーがゴールエリアライン周辺を移動する際、ディフェンスが邪魔になると避けなければいけません。しかし、避けるときにゴールエリアに侵入して避けるとラインクロスになります。

リスクの大きいスカイプレイ

ハンドボールの攻撃の中で、ダイナミックな動きで迫力あるのが「スカイプレイ」です。空中でボールをキャッチしてそのままシュートしますが、リスクの大きなプレイでもあります。

なぜかというと、失敗するとシューターはゴールエリアへの侵入をしてしまうからです。

たとえボールを持っていなくてもゴールエリアに侵入したら、その時点で反則になります。スカイプレイを行うというのはリスク覚悟のプレイあることは知っておくとよいでしょう。

まとめ

オフェンス(攻撃)の際に気を付けなければならないルールを解説してきました。ポイントは以下の3つです。

オフェンス時の反則を知っておきましょう

ハンドボールのオフェンスには、ボールの取り扱い、シュートをするときなどに反則があります。

反則をしてしまうとオフェンスの機会が無効になるので注意しなければなりません。

オフェンス独特の反則を知っておきましょう

オフェンス独特の反則として、チャージングとブロッキングがあります。

ブロッキングはフォーメーションプレイ時に取られることが多いので、指導者の方は練習の時から手や足を使わないように指導する必要があります。

遅延行為はNG

遅延行為に関してはパッシブプレイが取られるので、意図的に攻撃を遅くすることはできません。注意しましょう。

オフェンス(攻撃)のルールが分かったら個々の練習

ハンドボールのオフェンス(攻撃)ルールについて理解できたら、技術を身に付けたり位置取りなどを理解しましょう。

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