ハンドボールのディフェンス(守備)時に気を付けたいルール

ハンドボールのディフェンスイメージ

ハンドボールは、攻撃をして点を取ると同時に、点を取られないように守らなければいけません。

しかし、ルールを守ってディフェンスをしないと、逆に相手にチャンスを与えてしまいます。

ここでは、ディフェンスをする際に犯してしまいがちな反則を中心に、種類と対応策を解説します。

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ハンドボールディフェンスの基本ルール

守り方について

ハンドボールのディフェンスには、全体にこうしなければいけないというルールはなく、相手の攻撃やディフェンス選手の能力に応じて守り方を変えるのが主流です。

通常守るときにはロングシュートを防ぐために手を挙げ、相手にシュートを打ちやすいエリアに入られないようにゴールエリアラインを中心として守っていくというのが基本パターンです。

ゴールエリアへの侵入は反則

6mラインイメージ

ハンドボールでディフェンスをする際に気を付けなければいけないのが、ゴールエリアラインの存在です。

自陣のゴールから半径6mにゴールエリアラインが引かれています。このラインのゴール側に入ることができるのはゴールキーパーのみであり、それ以外のオフェンスやディフェンスの選手は入ることができません。

特にディフェンスの選手が入ってしまうと、ラインクロス(ライン内防御という人もいます)という反則になり、オフェンス側にフリースローまたは、7mスローを与えることになってしまいます。

ゴールエリアの空中はゴールエリアに侵入したとみられませんが、着地をした時にゴールエリアに侵入してしまうと、ディフェンスの場合にはファウルになってしまいます。

反則とゲームの再開について

ディフェンスが反則をした場合には、2つの方法でゲームが再開されます。

1. 相手チームがその場からフリースローして最下位

ひとつはフリースローで相手チームが、その場からフリースローをしてゲームが再開されます。

ゴールエリアラインと9mラインの間で反則があった場合には、9mラインまで戻されてゲームが再開します。

このときにディフェンスの選手は、ボールから3m以上離れなければいけません。

2. 決定的なゴール機会の阻害は7mスロー

決定的なゴール機会を阻止した場合には、その場からのフリースローではなく7mスローになります。

7mスローはキーパーと一対一で行われ、ディフェンスの選手は9mラインまで下がらなければいけません。

反則と懲罰

オフェンス、ディフェンスの反則に関わらず、そのファウルが悪質だと判断され場合には、3つの懲罰が下されます。

1. 警告

1つ目は警告で、イエローカードが提示されます。2枚目のイエローカードで2分間の退場となります。

2. 退場

2つ目が2分間の退場処分で、その間は数的不利な状況でゲームを進めなければいけません。

3. 失格

3つ目が失格です。これは、実質的な退場処分でレッドカードが提示されます。このカードが提示されるとゲームに復帰することはできません。

2分間の退場処分が通算3回目になると失格になりますし、あまりにも悪質なファウルやスポーツマンシップに反する行為に関しては、一発で失格になることもあります。

ディフェンスのしやすい反則の種類

ハンドボールでチャージされながらドリブルするイメージ

ここでは、ディフェンスの選手がやりやすい反則について紹介します。

ホールディング

ゲーム中にオフェンスの選手をつかんでしまう反則がホールディングです。

基本的に相手選手の腕や身体に手を巻き付けたり、絡めたりするとホールディングになります。もちろん、手をつかんで相手の選手の動きを妨害した際にもホールディングになります。

ハンドボールでは、手を使って相手の選手を押さえることは正面から来た選手のみに許されています。しかし、つかんでしまうと反則になるので「押さえる」と「つかむ」の違いに気を付けましょう。

プッシング

ディフェンスのファウルの中でも最も多いといっても過言ではないのが「プッシング」です。文字通り、相手を押してしまう反則で、よくある反則です。

ただし、この反則に関してはレフェリーや大会のレベルによって取られる基準が、一番変わるといってもよい反則で、「押さえる」と「押す」の線引きが難しいところです。

だめなことでいうと横や後ろから選手を押すことと覚えておけばよいです。特にジャンプした選手に対しての押す行為は、相手選手を怪我させる恐れのある危険な行為として一発退場を命ぜられることも多いです。シューターに対しての反則は、相手に7mスローを与えることにもなります。

プッシングは、試合の後半になり足が動かなくなったときに、手だけでディフェンスをしようとして、やってしまう人が多いです。

指導者は、プッシングにならないようにするためにも、常にオフェンスの選手に対して正面に入って、ディフェンスをするよう指導する必要があります。

トリッピング

トリッピングは、相手を止めようとするため、わざと足を出して引っ掛けさせようとした場合に反則が取られます。

明らかにわざとらしい動きでないとトリッピングになることは少なく、元々足があって、そこに引っかかってしまった場合には、ファウルとなりません。

ハッキング

相手のシュートやパスをブロックしようとして、相手をたたいてしまった場合には、ハッキングになります。

バスケットボールにも同じような反則があるので、おなじみではないでしょうか。無意識のうちに叩いている人も多いので注意しましょう。

また、シュートブロックの際にハッキングを取られると7mスローになります。ロングシュートをブロックする際には、自分の手の位置と相手の位置を確認しましょう。

ディフェンスのプレイ中における反則

当たりの強さイメージ

ラインクロス(ライン内防御)

ディフェンスをしている中で一番やりやすい反則が、ライン内防御です。といっても、最初からラインの中に入って守る人は、ほとんどいません。ライン内防御をしやすいのがディフェンスの選手が移動をするときです。

オフェンスの選手(主にポストの選手)は、ディフェンスラインの間に入って、ディフェンスラインの邪魔をし、オフェンスの選手が入り込みやすいようにスペースを作ります。(スクリーンプレイやポストプレイなど)

このときに、ディフェンスの選手はブロックされて動けないのですが、なんとか動こうとしてゴールエリアラインを踏んで移動したり、ゴールエリアに侵入したりする選手が出てきます。これは、反則行為になるので注意しましょう。

オフェンスのブロックをかわしたいときには、9mラインの方向から回り込みます。

バックパス

ハンドボールでは、バスケットボールのようにフロントコートに入った後で、センターラインよりも後方にボールを回したとしてもバックパスの反則にはなりません。

バックパスの反則が取られるのは、ゴールエリアにいるゴールキーパーにパスを出したときです。これは、バックパスの反則扱いになります。

偶然ボールが腕に接触してしまったり、意図的ではないボールがゴールエリアに入って、キーパーが取ったりするのはバックパスになりませんが、わざとボールを戻したときにはバックパスになります。

ただし、このルールにも例外があり、ゴールキーパーが完全にゴールエリアラインからフィールド側に出ているときは、パスをすることができます。

ゴールキーパーは一旦、フィールドに出てしまうとボールを持ったまま、ゴールエリアに戻ることはできませんが、どうしてもゴールキーパーにパスをしなければいけないときには、キーパーと連携を取って動くようにしましょう。

 まとめ

ディフェンスで犯してしまいがちな反則を中心に、種類と対応策を解説してきました。ポイントは以下の4つです。ディフェンスの際は留意しましょう。

ディフェンスはゴールエリアの外側で行う

ハンドボールのディフェンスは、ゴールエリアの外側で行わなければならず、ゴールエリアに入ってしまうと反則になりますので注意しましょう。

ゲーム再開は状況に応じて違う

反則があった場合には、状況に応じて、フリースローまたは7mスローでゲーム再開となります。

プッシングやホールディングには特に注意

ディフェンスがやりやすい反則には、プッシングやホールディングなどがあります。

ゴールキーパーへのパス出しはできない

バックパスは可能ですが、ゴールエリアにいるゴールキーパーにはボールを出すことができません。

ディフェンス(守備)のルールが分かったら個々の練習

ハンドボールのディフェンス(守備)ルールについて理解できたら、技術を身に付けたり位置取りなどを理解しましょう。

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